ファストフード店モスバーガーで、28人が症状を訴える食中毒が起こりました。モスバーガーが好きな私としては残念なニュースです。
28人が食中毒、原因はチェーン本部からの食材で
まずはソースをどうぞ。
モスバーガーの食中毒 本部から納入した食材が原因か
ハンバーガーチェーン「モスバーガー」の長野県上田市のフランチャイズ店で食事をした客が発熱や下痢などの症状を訴えた問題で、8月10~23日に19店を利用した計28人が食中毒の症状を訴えていることが14日分かった。厚生労働省が明らかにした。
厚労省は、このうち12人から検出された腸管出血性大腸菌は遺伝子の型が一致したとしている。
モスフードサービスは14日「(店が)チェーン本部から納入した食材が原因となった可能性が極めて高い」と発表した。
産經新聞: 2018.9.14 23:12更新
月に数回利用しているのでとても驚きました。
食中毒の詳細
厚生労働省の発表した資料によると、最初の患者が発症したのは8月24日です。患者は8月20日に長野県上田市の「モスバーガーアリオ上田店」を利用した8名(4グループ)の内の4名(男性2名、女性2名)でした。うち3名が入院していますが、現在は快方に向かっています。
原因菌は「腸管出血性大腸菌 O121」
環境保全研究所が行った検査を行った所、入院した患者3名から「腸管出血性大腸菌 O121」が検出されました。
腸管出血製大腸菌は、約170種類あり、感染すると少し長めの潜伏期間(3日から7日)の後に、下痢や腹痛、発熱などの症状を引き起こします。重症な場合は、出血性大腸炎を発症して血便が出たり、「ベロ毒素」を出し「溶血性尿毒症症候群(HUS)」を引き起こして、命に関わる事もあります。
腸管出血性大腸菌O121による食中毒患者の発生について(厚生労働省 PDFファイル)
モスバーガーの発表
モスバーガーで食中毒が発生したため、対策と食中毒についての詳細が発表されました。
9月14日現在、関東から甲信越地方で8月10日から23日までの間でモスバーガーを利用して食中毒を発症した28名のうち13名(10店舗)から、同じ遺伝子のO121が検出されています。
ちなみに8月に発生していたO121による食中毒患者で、モスバーガーを利用していない7名のうちでは、1名だけが同じ遺伝子のO121感染者で、他の6名の遺伝子型は不一致で、原因の特定されていません。
ただし、モスバーガーの10店舗において発生していたことから、モスバーガーの本部から送られた食材が汚染されていた可能性が極めて高く、モスバーガーも認めています。
今後の対策
モスバーガーでは今後、腸管出血性大腸菌O121を検査項目にいれ、再発防止につとめる事になりました。
食中毒事故に関する再発防止の対策について(2018/9/18)
モスバーガーの衛生
食中毒を起こしてしまったモスバーガーですが、基本的な3つの衛生管理ルールがありました。
- 清潔: 細菌をつけない
- 迅速と冷却: 細菌を増やさない
- 加熱: 細菌をやっつける
モスバーガーでは口に入れても大丈夫なオリジナルの「モスコール」というアルコール除菌剤を使っています。包丁やまな板にも使え、レジカウンターでも使っています。食材は冷蔵庫は0度から10度、冷凍庫はマイナス18度以下で管理していました。
更に75度以上でしっかり加熱出来るように厨房器具の温度確認を1日4回行い、大腸菌は75度以上で1分以上の加熱で死滅するため、タイマーを利用して加熱しています。
しかしここまで徹底していても、本部から届いた食材自体が汚染されていれば、食中毒が発生する可能性は高まるし、実際発生しました。となると食味を損なわない範囲で加熱時間を伸ばす必要があるのではないでしょうか。
最後にひとこと
私はモスバーガーのフィッシュが好きでよく利用しています。しかしご当地対決バーガーも行われ、近々食べるつもりなので、また食中毒が起こらないように徹底してほしいです。
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