神戸に本店を置く「阪神製菓」の製造・販売したお菓子の原料あずきの原産地が十勝産100%ではなく外国産あずきも含まれていました。農林水産省が食品表示法違反として再発防止の徹底や対応策を指示しています。北海道産あずきを原料にしているお菓子を探して買う人を裏切る残念なニュースです。
阪神製菓が外国産あずき50%のお菓子を十勝あずき100%としして販売
まずはソースをどうぞ。
「十勝産100%」実は50%外国産 阪神製菓
農林水産省は1日、阪神製菓(神戸市西区)が製造販売するおはぎやドーナツなど菓子48商品に原材料名の不適正表示があったと発表した。同日付で再発防止の徹底や対応策の報告を指示した。
同省によると、同社は昨年9月28日~11月9日に製造販売した菓子約86万点で、北海道十勝産と外国産の小豆を50%ずつ使用していたにもかかわらず、パッケージには「十勝産小豆100%使用」などと表示していた。外部からの情報提供で発覚したという。
後略
産經新聞:2019.3.1 18:37
https://www.sankei.com/affairs/news/190301/afr1903010032-n1.html
外国産とは一体どこなのか。そして外部からの情報提供ということは告発されたってこと?
農林水産省の報告
産經新聞の報道では「外国産」としかないので、農林水産省の報告書を見に行きました。
直接読みたい人はこちらをどうぞ。
立入検査で発覚
農林水産省によると、2018年11月から立入検査をした結果、あずきの原産地表記に問題があったことを突き止めていました。
農林水産省近畿農政局及び関東農政局が、平成30年11月から平成31年1月までの間、阪神製菓及び阪神製菓横浜支店(神奈川県横浜市戸塚区秋葉町9-1。以下「横浜支店」という。)に対し、食品表示法(平成25年法律第70号)第8条第2項の規定に基づく立入検査を行いました。
使っていたのは中国産、カナダ産のあずき
恐らくそうだろうと思っていましたが、やはり「中国産」が入っていました。「カナダ産」であったとしても「虚偽表示」であり許し難いのですが、「中国産」だと更に不愉快です。
この結果、農林水産省は、阪神製菓及び横浜支店が、北海道十勝産及び外国産(中国産又はカナダ産のいずれか)の小豆を50%ずつ使用して製造した菓子類(商品名「プチ十勝おはぎ」ほか47商品)について、原材料の順位2位以下の小豆の原料原産地名を「十勝産」又は「北海道十勝産」と表示し、かつ商品の容器包装に「十勝産小豆使用」等と表示して、少なくとも平成30年9月28日から平成30年11月9日までの間に、計864,101個を一般用加工食品として販売したことを確認しました。
原料原産地の表示は、一番多く使っているものが一番前に記載されなくてはなりません。しかし阪神製菓はそれを守らず、消費者を欺いていました。
包装の切り替えが間に合わなかった?
農林水産省の資料を読む前に、昨年報道されていた内容を見つけて読みましたが、それを読むと誤摩化そうとしている印象しかありません。ソースはこちら。
阪神製菓 和菓子5商品 小豆産地誤表記
和菓子5商品で、使用している小豆の産地表記が誤っていたことから、回収・返金する。使用原料の変更に伴い順次包材の切り替えを行っていたが、切り替えが間に合っていない商品が残っていた。該当商品は「十勝産小豆 100%使用」と表記されていたが、粒あんは十勝産50%・カナダ産50%使用、こしあんは十勝産50%・中国産50%の割合で配合していた。商品の品質に問題はない。2018/11/07以降は正しいラベル表記で納品し、今後製造する商品は十勝産小豆100%使用に変更して「十勝産小豆使用」と表示する。(R+編集部)
【発 表 日】2018/11/07
【企 業 名】阪神製菓株式会社
【キーワード】あずき、小豆、産地、誤表示、誤表記、誤記載
【 ジャンル 】食品exciteニュース:2018年11月15日 11:45
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使用原材料の変更は製造時に判ることですから、そのときしっかり切り替えれば済むことです。それを「間に合っていない商品が残る」などという言い訳は見苦しい。
産經新聞に「外部からの情報」とありましたし、阪神製菓はわかっていてやっていたのではないか?と思えてなりません。
最後にひとこと
農林水産省の立ち入り検査が無ければ発覚しなかった原産地表記の虚偽記載だっと感じています。あずきを使った和菓子が好きな人を裏切った阪神製菓は許し難い。得に北海道のあずき農家の人の信頼を傷つけたことを猛省するべきです。