新年早々電子レンジが壊れました。というわけで、買い替え。選んだのは、東芝の単機能電子レンジER-SS17A(縦開き)です。残念ながら中国製。でも最近の家電で日本製は滅多にないから仕方ない。というわけで、新しい電子レンジを購入するときに考えたことや実際に使ってみた感想を綴ります。
毎日活躍する電子レンジ
冷蔵庫で保存していたものを温めたり、レンジでチンして食べたりするのが当たり前になった現代では、電子レンジは欠かせない電化製品です。
しかし進歩しすぎて、オーブン機能だのトースト機能だのがついています。もちろん1台で3役になるので省スペースにつながる大きなメリットがありますが、我が家では、電子レンジは単機能推奨派です。
単機能は長寿命
単機能は壊れない、壊れにくい。実際、私の記憶にある最古の我が家の電子レンジは、20年以上は働いていました。メーカーを母に聞くと「サンヨーだったかなあ」と言ってましたが定かではありません。なんせ長持ちしていました。
ボタンを押して開けるタイプで、ワット設定もなし、時間はひねって決める、ターンテーブルもないタイプでしたが、壊れることはありませんでした。ただ、買い替え間近の頃は、温めムラがあったような記憶があります。それでも20年以上、我が家の食事を支えてくれた家電でした。
多機能レンジに切り替えた
長年使い続けた単機能電子レンジの「温めムラ」に気づいたことや古すぎる電子レンジは火災の危険などのリスクがあるなどと言われた母は、かなり奮発して東芝の多機能レンジに買い替えました。型番は記録していないので不明です。トーストもオーブンも温めも出来る3役タイプで、ターンレーブルが回転する仕様でした。
新しい多機能レンジはクッキー作れる〜と私も喜んで使っていました。ただ、トースト機能には不満がありました。いわゆるパンを焼くだけのトースターと比べると時間がかかりすぎたのです。なので、結局小さなトースターと多機能レンジを併用していました。
しかし10年近く使い続けたある日、エラー表示を出して故障しました。10年も使ったのならそれでいいのでは?と言われるでしょうが、前の電子レンジは20年以上壊れなかった記憶がある我が家では「えっ、壊れるの早くない?」と驚いたのです。
しかし故障しても修理すればいい。が、この多機能レンジは1ヶ月ほどの短い間に「故障→修理→故障→修理→故障→修理」を繰り返したため、母がついにブチ切れて「もう単機能のにして!」と電気屋さんに言って持ってきてくれたのが、パナソニックの単機能電子レンジでした。型番はNE-EH244です。
とはいえ、多機能タイプの電子レンジは、多機能ゆえに電子基板にトラブルが起こるリスクがあり、その寿命は単機能に比べるとどうしても短くなる傾向があるそうです。修理の度に「基板の交換」をしていたのに壊れたのは、他の部品も経年劣化していて、その負荷?から次々故障していたのかも。てことで、多機能レンジは10年程度なのかな。
単機能レンジは壊れなかった、けど
ワット数を選べて、お弁当、ご飯、飲み物などならワンボタンで温めのできる単機能電子レンジはとても便利ですし、今回の買い替えまで壊れませんでした。ただし、パナソニックの電子レンジには一つだけ大きな不満があったのです。
それは「扉が固すぎて開けにくいこと」でした。横開きタイプだったのですが、片手では開けられない。開けようとしたら本体が動くし、片手で本体を押さえて開けるにしても固い。つか「がちゃん!!」と大きな音を立てて引っ張って開け続けて、そのうちドアが壊れるのではと思っていた。
そんな状況でしたから、私より非力な母は「なんでこんなに開けにくいの!!」とよく怒っていました。にもかかわらず「こういうものなんだろう」と我が家では使い続けました。思えば、使い始めのころに他のメーカーにして貰えば良かったと思うのですが、なぜか当時は「壊れなきゃいい」ということにばかり着目して、使い勝手は度外視していたのです。
それはまだ我が家では「通販サイト」で性能や機能を徹底的に調べたり、口コミを調べることをおろそかにしていたせいです。今なら何かを買うときは必ずその商品、製品の性能を調べ、悪い評判を探した上、予算と相談して購入するのが当たり前です。まあ、今後はない失敗だとは思います。
不安が的中
ドアを思い切り引っ張って開けるパナソニックの電子レンジは私の不安通りの展開を迎え、お正月に突然外れました。まあ外れ方が豪快で、我が家に初笑をくれましたが、その後は「うそん」と家族全員青ざめることに。
しかしドアが外れただけで使えます。外れたのはドアカバーだったのです。ならばドアを交換すればいいとパナソニック製品の修理について調べ、修理チャートを利用したところ、うちにあった電子レンジはドア交換だけで1万ほどかかる結果がでました。出張料も入るので仕方ない。
ちなみに修理チャートはここにあります。
今日び、1万も出せばそこそこの電子レンジを買えます。でも大方10年使っていた電子レンジをそのまま使い続けて本格的に壊れたら1万円もったいない。というわけで、買い換えることになりました。
幸い、おせちは温めなくても食べられます。が、おせちがなくなれば困りだすのは確実なので、お正月は新しい電子レンジの口コミを調べることに明け暮れました。条件は「単機能であること」と「ドアが開けやすいこと」でした。そして予算は1万程度であること。もっと安いものもあるのですが、母の要望で知ってるメーカーのものにしてと言われたので1万円となった次第です。
どこの単機能電子レンジにするか
予算は1万程度で単機能電子レンジであることが条件。予算の多少のオーバーはOKということで探したところ、候補に今まで使っていたパナソニック、そして以前使っていた多機能レンジのメーカー東芝、そして日立が上がりました。結局東芝になったわけですが、その経緯を簡単に説明します。
即却下になったパナソニック
まずパナソニックは却下でした。「パナソニックの後継の単機能レンジあるよ」と言ったら、母が「もう嫌」と拒否権を発動し、私も賛同しました。扉の開けにくさはさすがに改良されているだろうと思い口コミを調べてみると「扉が固い」の不満はまだある有様。口コミの溢れるこの時代に対応しないメーカーはダメです。
話が少しそれますが、仕様に不満を覚えていてしっかり改善された後継機種が出て羨ましいと思っている家電があります。それはタイガーの家庭用精米機。私が買ったころより格段に進歩しています。いいなあ、欲しい。でもまだ壊れてないから買えないのよねえ。
話を戻します。そもそも最近のパナソニックには不満があるのです。というのも、なんとこのご時世なのに中国に本社を移すなどとありえない話があるのです。シャープと同じく、中国メーカーになるのかもしれません。松下幸之助は草葉の陰で泣いているでしょう。
パナソニックが家電部門の本社を中国に移転、狙いは伏魔殿の解体【スクープ】
パナソニックは“賭け”に負けた。家電の次の本業候補として投資を集中させた自動車事業が失速。今度は母屋の家電事業まで低迷し、構造改革が急務な状況にある。そこで、津賀一宏・パナソニック社長は、伏魔殿化した家電部門に解体的出直しを迫る「背水の新モデル」を繰り出そうとしている。(ダイヤモンド編集部 新井美江子、浅島亮子)
後略
https://diamond.jp/articles/-/224708
伏魔殿の解体っていうけどそのために中国に引っ越しって頭おかしい。中国はウイグル、チベット人の臓器売買をするような人権弾圧の国ですよ。魅力的な市場ではあるかもしれませんが、人として最低限守るべきモラルや企業としての矜持を捨ててまで行くべき場所ですかね?
というわけで、パナソニック製品を買っても中国が本社になって、カスタマーサービスもおろそかになるかもしれない。そう考えるとメンテナンスが必要なものを買う気にはなれない。残念です。今後は買う選択肢に入らないメーカーになってしまった。
候補第1位は日立
日立にも単機能電子レンジがありました。日立は美顔器であるハダクリエ(日本製)を愛用していてまだ故障していません。
もちろん美顔器が故障ってあまりなさそうですが、悪いイメージがないので私の中では一番の候補になりました。
しかし実物を触って確かめなければならないことがあります。それが「扉の開けやすさ」です。現在販売されている日立の単機能電子レンジは17Lタイプ、ターンテーブルタイプかフラットタイプで、扉は引っ張って開けるタイプです。
タブレットで母にそれを見せたところ「引っ張るやつか・・・」といきなり抵抗感を見せました。最早パナソニックのドアの呪いです。でも口コミで「ドアが固くて開けられない」というものは見当たらず、私としては「大丈夫そうよ?」と言い、それならと母は首肯しました。なので検討開始直後の一番の候補は日立だったのです。というか、日立にしようという流れになっていました。
現物で勝ち抜いた東芝
日立の電子レンジを見るために、私と母は家電量販店に行きました。しかしそこで母を感動させる単機能電子レンジと出会ったのです。それが東芝の単機能電子レンジ(縦開き)でした。
単機能を買うことは決まっていたし、日立にしようと決まっていたにもかかわらず、東芝の単機能電子レンジを選んだのは、その「開けやすさ」がずば抜けていたからです。
もちろん日立の電子レンジのドアも開けました。今まで使っていたパナソニックのものと比べると雲泥の差です。しかし母は既に「引っ張る」ことに嫌気がさしていたのです。なので日立の電子レンジを見た後に単機能電子レンジを片っ端から開けていたのです。
その時、そこにあったのが東芝の縦開きタイプの単機能電子レンジで、するっと開いたのです。他の場所にいた私のもとに小走りでやってきて「優ちゃんきてきて!」と連れて行かれ、開けさせられました。そして私も「うおっ、開けやすい!」と感激しました。
やはり毎日使う家電は現物に触って確かめないとわかりませんね。母がその場で東芝に決定し、ついでに気になっていた日立のコンベクションオーブンまでも注文しました。母様、即決力ありすぎ。あ、日立のコンベクションオーブンについてはまた別の記事でその感想を書きます。
東芝単機能レンジER-SS17A
というわけで、お店で注文した翌日に届いた東芝の新しい電子レンジ。まだ箱入り。
箱の横。
ダンボール開封。本体の上に説明書。
設置予定場所の上に本体をおきました。女の力でも持ち上がる重さ。
横には品質表示。2019年製造。中国製です。
裏にはケーブル類がテープで固定されていました。
ドアを開けました。新品なのでまだ包装がついています。開けるとライトがつきます。
庫内。フラットタイプなので掃除しやすいでしょう。
操作ボタン。スタートボタンにはあたためと冷凍からのあたための2つの機能。飲み物は1杯と2杯を選んで温められる。お弁当は1つ。選べるワット数は、900W、600W、500W、主に解凍で使う200W、時間は1分と10秒単位で選べます。
何気にいいのが温めの仕上がり具合を設定できること。スタートボタンを押して10秒以内に設定できます。
パナソニックのは700Wという選択がありましたが、何かを温めるときの説明には「700W」を見たことがありません。なのでほとんど使うことがありませんでした。でも500Wと600Wは冷凍食品での記載がよくあり、使い勝手がいいと思います。
使ってみた感想
ドアが簡単に開けられる〜!!と母がご満悦です。そこか?と思われそうですが、今更ながらドアの開け閉めがいかにストレスだったかと痛感します。それほどパナソニックの単機能電子レンジは使いにくかった。
良かったこと
ドアの開けやすさはピカイチ。まずはこれが一番でした。続いて良かったことは開けるとつく庫内ライトです。「ライト?」となるかもしれませんが、パナソニックのは温めたばかりでレンジを開けたらしばらくは電気がついていますがしばらくすると消えます。これが掃除のとき非常に不便だったのです。
しかし東芝の電子レンジは扉を開けたら電気がつきます。これ、掃除のときに助かるんです。パナソニックのは暗いから掃除しにくかった。地味ですが重要なことです。
続いて良かったのが、500Wと600Wが選べること。冷凍食品を温めるとき、たいていこの二つのワット数があります。でもパナソニックのものは500Wと700Wでした。700Wは早くあたたまるでしょうけども、冷凍食品を早く温めたいときの設定温度にはない設定ワット数。だから600Wがあるのがとても良かった。
そしてかなり気に入ったのがオートでの温めで便利なその仕上がりを調整できること。たとえばインスタントの茶碗蒸しは熱々にしたいので、熱めにすると本当熱々になりました。何度も確認しては温めるを繰り返さなくていいのは非常にいい。
悪かったこと
今のところ一つもありません。解凍もうまくできるし、温めも早い。何より簡単に開けられる。こんなに快適ならもっと早くに買い換えれば良かったと母が何度も言っています。
でも買い換えようとしたときに縦開きがあったかどうか問題がありますから、結果的には今年の買い替えで良かったのでしょう。
というわけで、ドアの開け閉めは重要なので、皆さんにおすすめするのは「縦開き」です。あ、設置場所の高さとの相談を忘れずに。高いと中のものが取り出しにくいこともありうるので。
この商品は横開きもあります。東芝、いい仕事してる!設置場所によって選べるのは消費者目線ですね。最近の東芝の酷い体たらくから田中久重もさぞ草葉の陰で泣いてると思っていましたが、頑張ってる人たちはいるんだと思い、少し安心しました。頑張ってよほんと。
注意点
使い始めて驚いたことがありました。それは温め終わった後も「ぶおー」っとファンの音がしていたからです。でも説明書を見たら、庫内をクールダウンさせるために作動し続けることがあるそうで、故障ではありません。口コミを見たら「故障」だと思っていた人が居たのでご注意を。
縦開き
横開き
最後にひとこと
電子レンジは15年は使いたいな。期待してるぞ!