目薬はものもらいやアレルギーなどで痒い時にお世話になる特別なお薬だと思っていました。が、最近の私は毎日点眼しています。その点眼薬は、参天製薬の「ソフトサンティアひとみストレッチ」です。これを毎日点眼するようになって目の具合が以前より良いです。というわけで、ご紹介。
毎日点眼のきっかけ
私はコンタクトレンズ装用者です。なので長時間の装用で乾燥を感じることが多いので、コンタクト専用の目薬が手放せません。しかし正直言って、劇的な効果を感じることはありませんでした。その場では潤うだけって感じです。
しかしある時たまには違うメーカーをと思って「ソフトサンティアひとみストレッチ」を手に取ったのです。するとその目薬のパッケージに「裸眼にも、コンタクトにも」「ピント調節筋のコリをほぐす成分最大濃度配合」の言葉がありました。単純な私は「おー。なんか効きそうじゃん。裸眼でもいいし良さげ。」と手に取ってレジへ行き購入しました。
そしてこの目薬を買ってから今までに無いほどマメに点眼するようになりました。理由は「この目薬がボトルタイプで、マメにささないともったいないからです。
というのも、防腐剤が入ってませんから1ヶ月以上は使えません。今まで使っていた一回使い切りタイプの目薬は一つのパッケージを開けたらそれきりですが、「ソフトサンティア」はボトルでたっぷり入っています。しっかり点眼しないともったいというわけです。
そんなわけで、毎日点眼になったのでした。
参天製薬の歴史
さて、現在愛用している「ソフトサンティア」をいたく気に入った私は、参天製薬さんについて知りたくなりました。というわけで調べてみたのですが、なんと日本で目薬を普及させるきっかけになった会社でした。というわけで、皆さんにも知っていただきたいと思ったので、簡単にご紹介しておきます。
歴史だけでなく、製品情報も知りたい方は参天製薬のHPへどうぞ。
目薬の歴史
まず「目薬」についての知識です。しかし「目薬」について手元の電子辞書で調べてみても、「瞳に点眼する薬」程度のことしか記載されていませんでした。なので、気乗りはしないのですが、wikipediaを参考にします。
詳しく知りたい方は直接wikipedia:目薬をお読み下さい。
wikipediaによると、目薬は、古代エジプト時代に目に虫がつかないようにするために塗ったのが最初とされているそうです。日本では、16世紀頃(安土桃山時代)に、貝殻の片方に軟膏をつめ、反対側の貝殻にとって水で薄めてつかっていた「清眼膏」なるものが目薬の原型だそうです。
プラスチック容器などない時代ですから、軟膏などのお薬は貝殻につめていたんですよね。昔見たアニメの「一休さん」であかぎれの薬が貝殻に入っていたのを覚えています。
日本初の点眼薬「大學目藥」
18世紀(江戸時代)になると「精奇水」という硫酸亜鉛溶液が売られるようになりました。これは陶器の容器に入っていたそうです。その後明治32年(1899年)、大阪は北浜に田口謙吉(たぐちけんきち)氏が興した個人商店「田口参天堂(現参天製薬)」が点眼式の目薬「大学目薬」を発売し、この目薬は日本国内で爆発的に売れたそうです。
ちなみにその「大学目薬」は今でも売られています。でも私一度も見た事がありません!というかこの記事を書いていて初めて知ったのです、あわわわわ;
その「大學目藥」はこちら。
なんというか朴訥としているパッケージデザインですが、発売して100年を越える超ロングセラー目薬ですから、もはやデザインなんでどうでもいいのかもしれませんね。いや別にダサいとか言ってるんじゃないんです。良い製品はこれで十分なんだと思うのです。
大學目藥が生まれた状況
明治時代と言えば「お雇い外国人」が多く日本を訪れていた時代で、日本が列強の知識をどん欲に吸収しようと死ぬ物狂いでした。それ故に、多くの書籍を読みあさるなどして目の酷使が多かったと思われます。そして実際に、外国人医師達が日本の眼病患者の多さに驚いたともいわれています。そこに着目したのが「田口参天堂(現参天製薬)」だったのです。
商品のキャッチコピーは「世の進むに従い、目薬にもこんな立派なものができました」で、パッケージデザインには「眼鏡と顎髭を蓄えた博士」が採用されているそうです。あまり言いたくないですが、今の強姦騒ぎを起こすようなクズ大学とは違って、当時の「大学」とはそれくらいの権威もあって信頼性も高かったでしょうから、それにあやかって「大學目藥」としたのは素晴らしいネーミングでしたね。
ちなみにこの目薬は参天製薬の登録商標である「サンテ」の冠がない唯一のものだそうですよ。
大正14年「参天堂株式会社」誕生
「田口参天堂(現参天製薬)」が創業して9年経った時に発売した「大學目藥」は全国的に大ヒット。国民の間で目薬が広く使用されるようになり事業拡大していきます。大正3年には「合資会社参天堂」として法人化し、大正14年になって「参天堂株式会社」が設立されました。
初代社長は「合資会社参天堂」時代から共同経営者として事業に関わっていたという三田忠幸氏が就任しました。その後幾度かの社名変更をし、現在の「参天堂製薬株式会社」になっています。
国内初プラスチック製容器の点眼薬
今では当たり前に手にしているプラスチック容器の点眼薬が発売されたのは、昭和37年(1962年)です。商品名は「スーパーサンテ」でした。
それまでの目薬はガラス容器に入っていたため高価な上、破損の危険にさらされていましたが、これをきっかけに点眼薬は更に一般庶民に使用されるに至り、爆発的に売れたそうです。
医療用目薬国内シェアNO1
私たちが使っている目薬は、一般用目薬と医療用目薬があります。どちらに信頼を寄せるかは個人の判断だと思いますが、私は医療用目薬の方が厳しく管理している気がしているので、医療用目薬で国内トップのシェアである参天製薬の市販されている目薬を信用しています。
というか、ものもらいや結膜炎などで眼科に行って処方されたものは「参天製薬」のものばかりだったと記憶していますし、今母が通院して処方されている抗菌目薬も見てみたら参天製薬の目薬でした。
だからといって「参天製薬」が絶対的に信用できるとは言えませんが、薬害を起こせば大変なことになりますから、それだけ自社のお薬に注意を払っていそうだなと思います。今後もその信用を落とすような事をなさらないよう、素晴らしいお薬を作ってくれると嬉しいです。
目薬使用で知っておきたいこと
毎日点眼するようになったので、目薬について知っておくべきことを調べました。
正しい点眼方法
点眼したら、目頭を優しく抑えてあげましょう。そして溢れた薬液はティッシュやガーゼなどで優しく拭き取ります。ちなみに目薬は基本的に1滴で十分だそうです。それ以上点眼しても瞳から溢れる、涙道を通って鼻に流れてしまうので無駄になります。
長期使用について
目薬も種類によっては長期使用することがあります。私が愛用するようになったソフトサンティアはまさにそういう類いの目薬です。しかし「毎日点眼し続けて大丈夫なのか?副作用ないのか?」と思う方もいるでしょうし、私も不安を覚えたので、参天製薬さんに電話して質問して確認しました。(文言はアレンジしています)
- ソフトサンティアを長期間、毎日点眼しても大丈夫?
- 効果が無い場合は使用中止して眼科医の診療を。問題なければ用法用量の範囲内であれば毎日さしても大丈夫です。
- 点眼が多いとどうなるの?
- 少ない分は良いのですが、多いと涙の成分が洗い流されてしまうので、用法・用量を守って下さい。
というお答えでした。なるほど。多すぎる点眼は涙成分が流されるんですね。勉強になりました。
市販目薬と処方目薬の違い
市販されている目薬は気軽に買えるため、その安全性を保つために、効果はかなり低く抑えられています。とは言え、参天製薬さんもおっしゃっていたように、点眼しすぎると自分の涙が流れてしまうなど良くない面があるので、用法用量は必ず守りましょう。
一方処方目薬はかなり効果の強いものです。その根拠は「処方目薬は効果が強いから絶対にルールを守ってね」とかかりつけの眼科医さんに言われたことです。実際、ステロイドなどの強い成分の入った治療用の目薬は処方されたものしかありませんから、決して「たかが目薬」とは思わないで下さいね。
副作用
気軽に点眼する「目薬」でも「医薬品」です。使用法や使用量を誤れば重大な副作用が起こる事もありますので、十分注意が必要です。今から紹介するのは、覚えておくべき副作用のお話です。
ぜんそくを誘因していた事例
2016年9月27日に放送された「たけしの本当は怖い家庭の医学」で取り上げられていた症例ですが、原因不明の呼吸困難、ぜんそくになった女性が居ました。しかし緑内障治療の点眼薬の使用を中止したところ、その発作は嘘みたいにぴたりと止まったそうです。
点眼薬が原因だと気付いたのは番組内で紹介されていたセカンドオピニオンで登場したお医者様で、過去の症例で同じようなものがあったからでした。私たちもこの症例を記憶の片隅に置いておくと良いと思います。
溢れた目薬でかぶれ、赤み
点眼した際に溢れた雫はそっと拭き取るようにしましょう。薬液によってはかぶれたり、痒くなったりすることがあるそうです。特に効果の強いステロイドの入った目薬は注意した方が良いそうです。
ソフトサンティアひとみストレッチ
目薬や参天製薬さんの歴史を振り返ったところで、私が惚れ込んだ目薬「ソフトサンティアひとみストレッチ」です。
反対側は縦のパッケージ。「日本製」などの記載はありませんが、参天製薬さんの工場は大阪などの国内にありますから、日本製という認識で良さそうです(日本製ですか?の問い合わせはしていませんが)
パッケージの上部です。用法・用量が記載されています。1日1〜3滴を1日5、6回点眼とあります。このルールはきっちり守りましょう。ちなみにパッケージの側面には使用期限や製造元、問い合わせ先などもちゃんと記載されています。あともう一つ重要な事は「カラーコンタクトレンズ」には使えません!「カラーコンタクトレンズ」の方は、「ソフトサンティア」(ひとみストレッチじゃない方)を使用してください。
取り出してみました。目薬4本と説明書、そして保存袋が入っています。
ボトル開封したら保存袋に入れます。私は日付を記述して一ヶ月以上使わないように気をつけています。そうそうこの袋ですが、参天製薬さんにお願いがあります。日付を書く蘭を作って下さい。ツルツルしてる袋には油性ペンでしか書けないのです。ボールペンでもちゃっと書けた方が嬉しいです。
目薬の薬液の色は「赤」です。判りやすいようにティッシュペーパーに落としました。
使用してみて
まず差し心地ですが「何にも感じません」。刺激無しです。昔は清涼感を求めてヒヤッとするタイプの目薬を使用した時期もあったのですが、目の立場に立ってみると果たしてそれが良いかどうかと考えるようになり、今は刺激のあるすっきりタイプは使用していません。そのため、刺激無しは私には良いさし心地でした。
で、肝心の効果ですが、夕方になると特に感じていた「目のかすみ、疲労感」が改善されたことに気がつきました。そしてコンタクトレンズの長時間装用の翌日に時々あった「目やに大量発生」も起こらなくなっています。あと、朝と夜では同じ距離でテレビを見ていてもテロップの文字が見えにくい事があったのですが、そういうことがなくなりました。ピント調整が上手く行ってるってことでしょうか?これにはびっくりしています。
というわけで、すっかり毎日点眼するのが日課になっています。よもや自分が毎日点眼するようになるとは思っていませんでしたが、それくらい私の目の具合を改善してくれました。
ただこれはあくまでも私だけのお話です。お薬なので合う合わないがありますから、私の感想を鵜呑みにせず、実物を試してみて問題がなければ続けて使用してみてくださいね。
カラーコンタクトレンズの方はこちらをどうぞ。
最後にひとこと
日本には古くから有る会社が沢山ありますが、目薬を作っている参天製薬さんが100年以上の歴史を持つ会社だと知って感動しました。これからも私たちの目を治す、守る素晴らしい点眼薬を開発して欲しい。