酒の肴は枝豆や冷や奴が定番です。でも最近友人に教えてもらった冷や奴にごま油を掛けるともっと美味しいと勧められて美味しかったので皆様にもご紹介。
胡麻油と夏の香味野菜の冷や奴
いつもはお豆腐に鰹節とねぎ、ミョウガに生姜かわさび、そして醤油かポン酢で食べています。しかし友人が「騙されたと思って試せ」と「ごま油」を強硬に勧めてきたので、おそるおそる掛けて食べてみたら、あまりに美味しくてハマってしまいました。それがこちら。
んまー、美味しいこと!一口食べるとごま油の風味が広がり、醤油といい塩梅の味になって私を感激させてくれました。というか教えてもらって以来ずっとこのレシピです。すっかり虜になってしまいました。
レシピ
必要な食材と調味料、香味野菜です。
ねぎ
鰹節
ミョウガ
ごま油(最初は少しにしておきましょう)
醤油
和からし
夏の冷や奴にネギと鰹節、そしてミョウガは欠かせません。でもミョウガは嫌いな人もいるでしょうから無しでもOKです。でもミョウガは身体に良いので入れた方が良いと思います。ごま油は最初は少量にしておくと良いでしょう。口に合わないと大変なので。
トッピングの香辛料ですが、ショウガもわさびは合わないと思いました。というのはこの二つは強過ぎてごま油の風味をぶちこわすからです。しかし和からしだけは他の材料と喧嘩しません。むしろごま油と醤油に見事に馴染んで、更に美味しくしてくれました。
茗荷(みょうが)
夏の香味野菜のミョウガを食べるたびに、母に「食べ過ぎたら物忘れするよ」と言われます。その度に「何故?」と聞くものの「昔からそう言う」としか答えてくれません。でも私も「ふーん」で済ませていました。
しかし流石にそのまま放置はいい加減良くないと思ったので、ミョウガの栄養素や効能、そして問題の「物忘れ」の由来について、手元にある電子辞書やwebなどで調べました。
参照したのはwikipediaや「食の医学館(電子辞書)」です。
特徴
日本でしか食用とされていない野菜で、ビタミン類やミネラル類、精油、辛み成分があり、ナトリウムを排出させるカリウムが多く含まれているので「高血圧」の予防にも。
旬と選び方
夏は6月から7月、秋は8月から10月。小さめでつやのあるものが良い。花の咲いてしまったものは避けましょう。
栄養、効能
ショウガ科の多年草で日本原産。北海道から沖縄まで自生する。937年の「延喜式(えんぎしき)」にも記述があるほど古くからある香味野菜で、食欲を増進、月経不順にも良い。抗菌作用があるので、口内炎や口角炎、風邪やインフルエンザにも効果を期待できる。
食べ方
あくがあるので、切った後に水で少しさらしておくとよい。薬味として使ったり、酢の物、漬け物、みそ汁の具にも良い。ちなみに私は切ったばかりの香りが好きなので、水にさらさずに食べています。
入浴剤にも
刻んでお湯にいれれば、血行を促進させる効果あり。
漢方として
月経不順などにも良いが、鎮静作用があるため、不眠症にもよく、香りに食欲増進効果もあります。
物忘れの由来
調べてみたらとても興味深い由来が出てきました。辻調のコラムにあったので詳しく知りたい方はそちらをお読み下さい。面倒な人は私が簡単な説明をしておきます。
それでも自分の名前を忘れてしまう彼を周りの人間は馬鹿にし、彼自身も自分の愚かさを恥じました。しかしお釈迦様は「愚かである」ことを悟れる者は知恵があると諭し、彼にほうきを与え、「ごみを払おう、あかを除こう」と唱えながら掃除をするように命じました。
何年もの間、真面目に掃除を続ける彼をいつしか誰も笑わなくなりました。そして彼は「阿羅漢(あらかん)」という高僧にまで上り詰め、この世を去りました。その後、彼のお墓から見慣れない草が生えてきたため、自分の「名」を「荷って」努力し続けた彼を偲んで「茗荷」と付けられたということでした。
読み始めたときは「自分の名前を忘れる人の墓から生えたから茗荷か。なんて酷い由来なの。」と思ったのですが、1つのことにひたすら努力し続けた周利槃特(しゅりはんどく)さんに敬意を払って付けられた名前だったと知って「茗荷」という名前がとても素敵に思えるようになりました。これからはミョウガを食べるたびにこの話を思い出して、自分を省みたいな。
最後にひとこと
たまには違う味も食べたいかなと思っていたものの、中々冒険しない私です。しかし今回ばかりは友人に大感謝です。こんなに美味しいトッピングを教えてくれてありがとう!