二日続けて自主回収のニュースは残念ですが、ロッテの「雪見だいふく」にプラスチック片が混入しています。食べると怪我をするので、冷蔵庫の中に無いか確認しましょう。
ロッテのチョコで健康被害。乳アレルギーの人は気を付けてください(2019/8/11追記)
ロッテのチョコパイなどへの金属混入ニュースはこちら。(2019/2/20 追記)
ロッテの「雪見だいふく」にプラスチック片
まずはソースをどうぞ。
ロッテ、「雪見だいふく」にプラスチック片 3万2千個を自主回収へ
ロッテは14日、プラスチック片が混入していたとして「雪見だいふく クッキー&クリーム」約3万2千個を自主回収すると発表した。
ロッテによると、10月初旬に中国地方の顧客から商品にプラスチック片が入っているとの連絡が3件あり発覚した。原因を調べたところ、九州工場(福岡県筑後市)の生産ラインに設置したプラスチック製の検査機器が損壊していた。製造工程で破片が混ざったとみられる。
ロッテはプラスチックの破片が混入した時期を特定。回収対象には製造ロット番号「9KA057」と記載されているという。販売地域は兵庫、鳥取、島根、岡山、広島、山口の6県。
問い合わせは通話無料のロッテアイスお客様相談室(0120)531610。
産經新聞:2017.10.14 09:02
http://www.sankei.com/economy/news/171014/ecn1710140012-n1.html
柔らかいアイスクリームを食べていてプラスチック片が入っていたら怪我する事間違い無しです。
回収対象商品
プラスチック片の入っている可能性のあるアイスは怪我をしかねません。故にロッテの雪見だいふく」のサイトを覗きましたが、専用ページのどこにも注意喚起の記載がありません。
アイスクリームは子供がよく食べる食べ物です。なのにブランドサイトのトップに注意勧告を載せないのはいかがなものでしょう。はっきり言って感心しませんね。
仕方が無いのでロッテのサイトに行きました。するとお詫びがありました。
当該商品がお客様のお手元にございましたら、お召し上がりにならないようお願い申し上げます。
また、大変お手数ですが冷凍宅配便にて料金着払いでお客様情報「郵便番号、ご住所、お名前、お電話番号」をお書き添えいただき下記送付先までお送りいただきますようお願い申し上げます。
後日、商品代金をお送りさせていただきます。
後略
リンク切れ(2019/8/11追記)
https://www.lotte.co.jp/info/detail/20171013140631.html
当該のアイスが家にあるなら返金してくれるそうです。返金して欲しい方はロッテにアイスを「冷凍宅配便」で郵送しましょう。
詳細
プラスチック片が入っているかもしれないアイスは以下のロットです。
【自主回収商品】
商品側面に印字されている製造ロット番号
上段頭6桁が《9KA057》 と記載されている
「雪見だいふく クッキー&クリーム 47ml×2個」販売地域:兵庫・岡山・広島・山口・鳥取・島根の各県
尚、当該ロット以外の商品には問題はございません。
どうやら西日本での販売のみのようですね。買った記憶のある方は冷蔵庫の中を調べ、当該のアイスが無いか探して下さい。あれば、ロッテに郵送して返金してもらえます。
ただし、郵送すれば個人情報が「ロッテ」に渡るということも認識しておきましょう。
雪見だいふくは「特許取得」の重要性を教えるアイスクリーム
ロッテの「雪見だいふく」は、1981年に販売開始されて現在も人気のあるアイスクリームです。
アイスの中に冷えても固くならない餅が入っているという製法は、非常に画期的でした。しかし、当時は似たようなアイスクリームが他にもあり、ロッテの独壇場にはなっておらず、ロッテはその状況を変えるべく、1981年、この「雪見だいふく」の製法の特許の出願をしたのです。
他社からの特許意義申し立て
当時の冷菓(アイスクリーム)業界では、製法に特許申請する企業は無かったようで、ロッテの製法特許申請に対して、明治乳業や井村屋等の他社から「異議申し立て」が殺到し、ロッテの申請は「拒絶査定」を下されて特許の取得は簡単に出来ませんでした。
「雪見だいふく」のパッケージに「特許申請中」の文字が長らくついていたのもそれが理由です。特許申請が通らなくても、ロッテは長年の月日を掛けて「拒絶査定不服審判」を申し立て、1989年になりようやくこの製法の特許を取得したのです。
その結果、類似品を販売していた他社のアイスクリームは駆逐され、ロッテの「雪見だいふく」の独壇場になり、ロッテは類似品を販売していた2社へ賠償請求を起こすところまで至ったのです。
日本食品保存低温保存学会誌 vol.16(PDFファイルです)
第1号 1996春号 雪見だいふく
前略
一方、特許取得作戦は必ずしも順風満帆だったわけではない。思わぬつまずきもあった。五十九年二月に出願公告が行われるが、これに対して七件もの特許異議申し立てが出る。翌六十年七月にこの異議が認められ、拒絶査定が下された。ここで諦めてはそれまでの苦労が水の泡、直ちに拒絶査定不服の審判を請求する。四年にわたる審理の結果、拒絶査定は覆され、平成元年十二月に特許を勝ち取る。発売直後から他社の類似品が多く市場に出回っていたが、特許を境にして水が引いたように消えていった。その後、「雪見だいふく」はロッテの独占商品として長くヒットを続けることになったのである。このような「雪見だいふく」の成功は、商品差別化戦略による後発メーカーの市場参入事例として典型的なものであろう。しかしその成功の裏には、「特許」という公権力のお墨付きが無限の圧力となってライバルメーカーを駆逐していったことも、また忘れてはならない事実であろう。
日本弁理士会:「第1号 1996春号 雪見だいふく」より
特許を取るか、取らないか
日本の良い所であり、悪い所でもあるのが、独自に開発した技術などを独占せずに他社にも解放する点です。
良い点は、一社独占にしないことで、更に良い製品や商品が生まれ、新たなまた別の商品が生まれる土壌、きっかけになることです。
日本はこの考え方を取る企業や研究所が多い傾向にあります。実際、ノーベル賞を受賞した山中教授のiPS細胞などの新しい技術、研究は、特許利用料を低く抑え、研究しやすくしたのはそれが一番の理由です。これは医学、医療の発展には非常に意義のある、素晴らしい行為です。
京都大学iPS細胞研究所(山中伸弥所長)は20日、iPS細胞の作製に関する基本的な特許が日本で成立したと発表した。使う遺伝子を特定していないことから、作製に関して幅広い権利が認められる。京大は取得した特許の利用料を低く抑えて複数企業に認めることから、iPS細胞を使った再生医療の進展に貢献するとみられる。
後略
日本経済新聞:
京大iPS研、基本特許が国内で成立 作製に広い権利 - 日本経済新聞京都大学iPS細胞研究所(山中伸弥所長)は20日、iPS細胞の作製に関する基本的な特許が日本で成立したと発表した。使う遺伝子を特定していないことから、作製に関して幅広い権利が認められる。京大は取得した特許の利用料を低く抑えて複数企業に認めることから、iPS細胞...
しかしながら、特許を取得するなどして他社を排除しないことは、苦労して生み出した技術を他社に奪われて、発明した会社の利益にならず、最悪、開発費用の回収に至れずに倒産という憂き目にあうことも考えられます。これは非常に残念なことです。
よって、現在の価値観で考えると、命を救うような技術ではないなら、会社の利益を確保するためにも「特許取得」することは正しいでしょう。当時反発した他社も今はそう思っているのではないでしょうか。
パクリ企業ロッテ
当時の特許出願に多くの氷菓メーカーから「異議申し立て」が殺到したのは、別の理由もあったと思われます。
ロッテのお菓子は、江崎グリコのポッキーなどの有名な日本のお菓子メーカーの模倣品、パクリ製品が多い。普段、他社のお菓子のアイディアを盗み、似たようなものを作って商売しておきながら、いざ自分たちの商品に大化けしそうなものが出てきた途端、他社商品を完全排除しようと特許出願したので、他社の大きな反感を買ったのでしょう。
しかも平成の世になっても未だに他社をパクっています。
韓国ロッテの「パクリ」認定 グリコの高級ポッキーが勝訴 「お家騒動」に追い打ち
人気菓子、ポッキーの高級版「バトンドール」と箱の形が酷似した商品を韓国のロッテグループが同国内で販売したとして、江崎グリコが販売差し止めを求めた訴訟で、ソウル中央地裁がグリコ側の訴えを認める判決を出した。ロッテはグリコが日本でポッキーを売り出した後に韓国で同様の菓子を「ペペロ」として販売したが、同国内で人気が定着し、本家のポッキーの認知度は低いのが実情。ロッテがお家騒動で揺れているなか、グリコの反転攻勢のきっかけになるかもしれない。
後略
産經新聞:2015.9.7 11:00
【ビジネスの裏側】韓国ロッテの「パクリ」認定 グリコの高級ポッキーが勝訴 「お家騒動」に追い打ち(1/4ページ)人気菓子、ポッキーの高級版「バトンドール」と箱の形が酷似した商品を韓国のロッテグループが同国内で販売したとして、江崎グリコが販売差し止めを求めた訴訟で、ソウ…
未だにこういう行為を平気でやっているのがロッテです。「自分がパクるのはいいけど、お前は俺をパクるな」と盗人猛々しい。流石韓国系企業です。お見事。
ただ、ロッテだけを笑ってもいられません。サントリーはキリンの「本絞り」をパクって「コク絞り」、「秋味」をパクった「秋楽」を出しています。
正直売れている商品の特許を犯さない限り、売るなとは言えません。ただ、商品だけでなく名前まで似せている所に悪意を感じますし、オリジナルで勝負しようという根性は無い企業にしか見えません。
ロッテの製法特許取得に学ぶ
他社パクリの常習犯「ロッテ」に、ただ怒りを持つことは無駄です。それよりその図々しさから学ぶことが大切です。
「雪見だいふく」が登場した頃、類似品がありましたが、ロッテの特許取得申請が通った後、見事に類似品は市場から姿を消しました。
製法の特許申請などしないのが当たり前だった時代に出願したロッテは「アイスクリーム」業界での確固たる地位を持つ事に成功したのです。
しかしこのような行為を出来たのは、やはりロッテが韓国系企業で、日本企業とは異質だった証拠でしょう。韓国系のロッテが業界のタブーを犯して他社の類似アイスクリームを排除したことは、古くからある井村屋や明治乳業などの日本の冷菓を扱う会社を打ちのめしました。
しかし、自分たちの生み出した技術や製法をもっと真剣に考え、大切にするきっかけになったでしょうし、特許出願の重要性も身にしみて学べたでしょう。
失敗、苦い経験から学ぶ事で、日本企業はより強く成長できるのです。そう言う意味で、ロッテには感謝した方がいいくらいかもしれません。
最後にひとこと
私は韓国系ロッテの商品は一切買いませんので、実害はありません。今後もロッテのお菓子やガム、アイスクリームなどを買う事はないので、今後もこの会社のトラブルに巻き込まれることはないでしょう。しかしロッテのお菓子を買っている方は、お気をつけ下さい。