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すぐに服用中止を|小林製薬「紅麹コレステヘルプ」等で腎疾患など重篤な健康被害

小林製薬  リコール 自主回収 健康被害 紅麹コレステヘルプ ナイシヘルプ+コレステロール ナットウキナーゼさらさら粒GOLD リコール情報
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小林製薬のサプリで健康被害が出ています。対象のサプリは「紅麹コレステヘルプ」「ナイシヘルプ+コレステロール」「ナットウキナーゼ さらさら粒GOLD」です。現在確認できる情報では被害者のうち二人が「透析」を受けるにまで至っており、深刻です。対象商品を飲んでいる人はすぐにやめてください。

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小林製薬のサプリで腎疾患発生

まずはソースをどうぞ。

機能性表示食品を摂取した人に健康被害が出たとして、大阪市の医薬品製造販売「小林製薬」は紅麹を使った商品の自主回収を行うと発表しました。小林製薬が午後6時前から会見を行い、冒頭、今回の事態について謝罪しました。 【画像を見る】「紅麹コレステヘルプ」など自主回収の対象品をすべて見る 同名で「回収の非対象品」もある  (小林製薬 小林 章浩社長)「まずは健康被害のお客様に深くお詫び使用の中止をお願いします。紅麹関連製品の自主回収をいたします早期に製品の使用を中止していただきたいと思います。この度は申し訳ございませんでした」

対象は「紅麹コレステヘルプ」など3商品

小林製薬によりますと、機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取した人に腎疾患などが起きたという報告があったということです。会見では摂取した13人が腎疾患などの健康被害が発生したということで、うち6人が一時入院をしていたということです。13人にはむくみや倦怠感、尿の色が濃くなるなどの症状が出ていて、うち2人は一時的に透析が必要になったということです。 これを受けて、製品に使用している原料の紅麹の成分分析を行った結果、一部に意図しない成分が含まれている可能性が判明しました。 この成分について特定には至っていないものの「カビからできるもの」とみられていて、腎疾患との関連は有無については不明だとしています。 小林製薬は健康被害の拡大を防ぐため、紅麹コレステヘルプを含む3つの関連商品を自主回収するということです。 対象の商品は、▼紅麹コレステヘルプ(45粒・15日分、90粒・30日分、60粒・20日分)▼ナイシヘルプ+コレステロール ▼ナットウキナーゼ さらさら粒GOLDの3商品だということです。 小林製薬は「重大な事案と受け止め、引き続き調査を継続する」としています。

後略

Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。

私も中性脂肪値を気にしていますし、「ナットウキナーゼ」などは一度試してみたいと思っていたサプリでした。幸い飲んでませんでしたが・・・ラッキーでした。

小林製薬の対応

現在、当該の商品をリコールにして使用中止を呼びかけています。自宅に無いか?家族や知人で飲んでいる人がいないかなど確認し、すぐに飲むのを止めるように伝えましょう。

詳しいことは小林製薬のHPに掲載されています。相談窓口の連絡先や返品方法も記載されているので確認しましょう。

小林製薬 リコール 自主回収 紅麹コレステヘルプ ナットウキナーゼ ナイシヘルプ 腎疾患 健康被害 透析

対象商品

健康被害が出ている製品として三つ挙げられています。

  1. 紅麹コレステヘルプ
  2. ナイシヘルプ+コレステロール
  3. ナットウキナーゼ サラサラ粒GOLD
小林製薬 リコール 健康被害 自主回収 腎疾患 透析 紅麹コレステヘルプ ナットウキナーゼ ナイシヘルプ
小林製薬 リコール 健康被害 自主回収 腎疾患 透析 紅麹コレステヘルプ ナットウキナーゼ ナイシヘルプ
小林製薬 リコール 健康被害 自主回収 腎疾患 透析 紅麹コレステヘルプ ナットウキナーゼ ナイシヘルプ

疑われている原因

小林製薬によると意図しない成分が混入しており、それが原因だろうとされています。しかしまだ確定はしていません。とはいえ、健康被害が起こっている以上見過ごせることではないので飲むのはやめたほうがいいでしょう。

小林製薬株式会社(本社:大阪市、社長:小林章浩)が販売しております機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取された方において、腎疾患等が発生したとの報告を受けました。
これを受け、本製品及びそれに使用している紅麹原料(自社製造)の成分分析を行った結果、一部の紅麹原料に当社の意図しない成分が含まれている可能性が判明しました。

現時点でこの成分の特定や本製品の腎疾患等との関連性の有無の確定には至っておりませんが、お客様の健康被害が拡大することを防ぐための予防的措置として、下記【対象製品】記載の紅麹関連製品を自主回収することといたしました。

後略

小林製薬「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ」より

https://www.kobayashi.co.jp/info/20240322/

機能性表示食品とは

一般人の感覚として「機能性表示食品」と表示されていると「大丈夫」なイメージになります。実際その定義は「「機能性表示食品」は、事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに 機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出られた食品です。」となっており、大丈夫だと思っていました。

詳しいことは消費者庁の公開している「機能性表示食品」についてのpdfをご覧ください。

科学的根拠を元に消費者庁に届け出されている食品・・・となれば信用しても仕方ないでしょう。消費者としては「信じたのに」という気持ちを持ってしまいます。

特保でも健康被害があった

覚えている人もいると思いますが、かつて花王の販売していた特保の「エコナ」という油は販売自粛して消えました。

花王が販売中止したエコナ油
再起狙うも、効能認められず

「エコナをいつか復活させたい」

 今年4月、花王の尾崎元規会長は、自身の社長退任に当たり、悔しさをにじませながら語った。そうした思いとは裏腹に、再発売には黄信号がともっていることが週刊ダイヤモンドの調べでわかった。

花王のエコナは売上高が数百億円に達したが、安全性の問題から販売を中止した

 食用油のエコナは、発がん可能性成分が多く含まれていることで2009年に販売を中止した。発がん性については食品安全委員会で審査を継続中だ。同社は、「発がん性の懸念はない」としており、公的に安全性が確認された上で再発売するもくろみだった。

 風向きが変わったのは昨年11月のこと。花王は欧州食品安全機関(EFSA)に対して、エコナの主要成分であるジアシルグリセロール(DAG)油を摂取することで体重が減少するという健康機能表示を行いたいと申請した。日本での再発売に向けて、まずは海外で機能の高さについてお墨付きをもらおうという狙いだ。ところがEFSAは、体重減少の効果は認められないという結論を出したのだ。花王は「栄養学的に見て、十分に体重減少との関係が証明されている」と強弁するが、後の祭りだ。効能なしの烙印を押されてしまった。

ダイヤモンドオンライン:2012.7.11 0:06

https://diamond.jp/articles/-/21327

当時我が家でも使ったことがあると思います。当時「特保でも安全性が絶対なのではない」のだと知らしめた事件です。

今回のことと合わせて忘れないようにしておかなくてはと思います。

紅麹が原材料になっている商品も回収対象に(2024/3/24追記)

小林製薬の製造、販売しているサプリ以外にも、原因と疑われている「紅麹」が原材料として販売されていたため、対象の商品が回収されることになりました。ソースはこちら。

小林製薬の「紅麹原料」を使ったサプリメントを摂取した人に健康被害が出ている問題で、原料は生産する約8割が他社向けに販売されていたことが分かりました。販売先は国内外の飲料・食品メーカーや原料商社など52社にのぼるということです。原料を使用する日本酒や米菓子などで自主回収が相次いでいます。

小林製薬は機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取した少なくとも13人(40代から70代の男女)が腎疾患などの症状を発症したということで、商品に想定しない成分が含まれている可能性があるとして3商品を自主回収すると発表しました。 小林製薬によりますと、自社で生産している紅麹は自社製品への使用は約2割で、約8割が他社向けに販売していて、販売先は日本国内と台湾の飲料、食品メーカーや原料商社など52社だということです。小林製薬は、各社に健康被害が出る恐れがあるとして、使用を中止するよう連絡をしたということです。また、他社向けへの販売は2016年から開始したということです。

紅麹使用の日本酒や米菓子で自主回収相次ぐ

宝酒造では製造・販売する日本酒松竹梅白壁蔵「澪」PREMIUM〈ROSE〉の300ミリリットルと750ミリリットルの商品で紅麹原料を使用しているとして、約9万6000本を自主回収すると発表しました。 小林製薬が作った紅麹原料を使用していて、小林製薬側から販売を控えてほしいという要請があったということです。紅麹原料はロゼ色を出すために使用されていて、今のところこの商品で健康被害は確認されていないということです。 また、福岡県に本社がある「ZEROPLUS」が、製造・販売する機能性表示食品「悪玉コレステロールを下げるのに役立つ濃厚チーズせんべい」でも、小林製薬が生産の紅麹原料を使用しているとして、商品の自主回収を行うと22日に発表しました。 回収対象は店舗や通販での販売分を含めて約700個だということです。 今のところこの商品での健康被害は確認されていないとしています。

MBS NEWS:3/24(日) 14:31

https://news.yahoo.co.jp/articles/3a2637ee5c50c6b26f989500310a88b1f2ab87ca

問題となっている生産された「紅麹」の8割が他社に販売されていたというのは驚きでした。しかし名前の通り「紅色」で、食紅として使われていたのでしょう。

今回回収となった宝酒造の「澪」のロゼですが、今年一度飲みました。写真のとおりとても綺麗なピンクで買ってしまったのです。

宝酒造 澪 ROSE ロゼ 紅麹 自主回収 リコール

これはちょっとショックです。まあ色をつけるためだけに使ったのなら大量ではないし、一度しか飲んでいないので大丈夫だと・・・思いたい・・・。

自宅にある人は飲むのをやめて、宝酒造さんに返品しましょう。詳しいことはHPでご確認ください。ちなみに対応は、商品を着払いで当該の住所に送れば、後日金額相当のQUOカードで返金してくれるそうです。

リンクはpdfファイルです。開くときはご注意ください。

被害はまだ広がる?

「紅麹」が原材料として販売されており、台湾にまで輸出されていました。今後、さらに被害が出る可能性があります。小林製薬は日本国内はもとより、台湾で健康被害が起きていないかもしっかり調べてほしいです。

被害者が増加中(2024/3/25追記)

小林製薬の製造した「紅麹」が原因と疑われて腎障害などの健康被害を受けている人の数が増えています。ソースです。

「紅麹サプリ」で腎疾患など健康被害、計33人に拡大…小林製薬発表 

2024/03/25 15:23スクラップ

 小林製薬は25日、「 紅麹べにこうじ 」成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、新たに20人に腎疾患などの健康被害が確認されたと発表した。症状を訴えた人は計33人に上る。紅麹関連製品の自主回収を受け、記者会見で頭を下げる小林製薬の小林章浩社長(手前から2人目)(22日午後、大阪市中央区で)=金沢修撮影

 一連の問題を巡っては、小林製薬から紅麹原料を仕入れていた食品、調味料メーカーによる製品の自主回収も広がりを見せており、影響がどこまで拡大するかは見通せない状況だ。

読売新聞:2024/03/25 15:23

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240325-OYT1T50154/

さらに増えそうな感じです。

リコール商品リスト(2024/3/27追記)

小林製薬の製造した「紅麹」を原材料として購入して、自社製品を作っていた企業のリコール増えているのでリストにしておきます。増えるたびに追加します。

社名のリンクは公式HPかお詫びページに直リンクにしているので、当該商品が自宅にある人は移動して詳細を確認すると良いでしょう。

(小林製薬の紅麹を原材料としていたものの、問題の発生した品番ではない紅麹であっても予防のために回収を決めたメーカーも含まれています。)

  1. 宝酒造「松竹梅白壁蔵『澪(みお)』PREMIUM〈ROSE〉」
  2. ZEROPLUS「機能性表示食品「悪玉コレステロールを下げるのに役立つ濃厚チーズせんべい」
  3. 紀文食品「国産いか使用いか塩辛」「いか塩辛3P」
  4. 豆福(名古屋)「豆だくさん(6袋入)(12袋入)(24袋入)(36袋入) ※中身の「紅こうじ小梅」が対象」「豆でなも ※中身の「えびしおアーモンド」が対象」「春のまめ壺 ※中身の「紀州梅こぶ茶カシュー」「紅こうじ小梅」「えびしおアーモンド」「紀州梅こぶ茶カシュー」「桜吹雪」「豆のつどい3、豆のつどい6、豆のつどい9 ※中身の「紅こうじ小梅」」
  5. タケヤみそ「塩ひかえめ紅麹仕立て」
  6. 大塚食品「あわ 紅豆腐」
  7. 富山薬品 「レッダームDX」「ルーレンゴールド」
  8. 金谷ホテルベーカリー 『いちごブレッド』『いちごロール』『春のあんぱん』
  9. 甘強酒造「紅麹梅酒」
  10. 伝食「祖の食庵納豆キナーゼ」
  11. 本田味噌「紅こうじ味噌」、「一わんみそ汁 紅こうじ」、「紅こうじ醤油」、「紅こう じ米す」(サプリメントに使われていた紅麹とは違う種類だったが予防として回収決定)
  12. ノエビア「ノエビア DHA&EPA」
  13. 福山黒酢「紅糀(こうじ)黒酢」「紅糀ドレッシング(オニオン)」「紅糀ドレッシング(キャロット)」
  14. 山高味噌「ヤマタカ信州甘口紅麹みそ 500g」
  15. キミセ醤油「五穀紅麹みそ」「五穀炊き込み紅麹ごはん」
  16. 河野酢味噌製造工場「紅麹米酢」
  17. フジヨシ醤油「カトレアさんの元気みそ」「みそカボスドレッシング(300ml・1L)」
  18. 仙醸「黒松仙醸 どぶろく ロゼ」
  19. 原商「新潟紅麹甘酒」
  20. 海洋食品「豆腐よう(化粧箱)4個入」「豆腐よう(袋)」「豆腐よう5個マイルド(箱)」「豆腐よう5Pマイルド びん」「豆腐よう20個入」「豆腐よう12個入」(予防回収)
  21. 山本漢方「内脂ブロッカー」
  22. 芳香園製薬「ノンコレッセン プレミアム」「エラスチンプラス&ナットウキナーゼ」
  23. 馬場商店「紅糀みそ 500g袋」「紅糀みそ 500gカップ」「紅糀みそ 300gカップ」「あわせ紅糀みそ 300gカップ」「紅糀ひしおもろみ 180g袋」「紅麹あまざけ 300g袋」「紅麴みそ2kg タル」「紅糀みそ1kg 袋」「ベニコージ粒ギャバ100g 袋」「ベニコージ粉末ギャバ100g 袋」「ベニコージモナコリン100g 袋」
  24. 京都やま六「紅麹みそ漬」
  25. 京都一の傳「商品番号 H-72 大型いか紅麹みそ漬1尾」「商品番号 YA-50 大型いか焼き紅麹みそ漬1尾」のうち2024年販売のもの(予防回収)
  26. おたまや「紅麹01~11番 (粒-粉末)」(予防回収)
  27. 富澤商店「紅麹パウダー / 10g」
  28. 松屋銀座「味噌蔵徳兵衞 秘伝熟成紅糀みそ」
  29. パンのカワバタ「いのちのパン(紅麹パン)」(消費者庁リコールサイトにリンクしました)
  30. げんぶ堂「こうのとりの郷 松葉マヨネーズ」「松葉マヨネーズ 平袋」「松葉マヨネーズ 和紙」「松葉マヨネーズ<スタンドパック>」など(予防回収)
  31. 中屋醸造所「紅麹味噌」
  32. 籠谷「やすらぐ果実」(消費者庁リコール情報サイトへリンクしました)
  33. 森川健康堂「KIDSプロポリス 150粒」「KIDSプロポリス 100粒」
  34. 梅園「桜どら焼」「桜あんみつ」
  35. ヘルシープラス「コレステライフ」
  36. アドバン「コレケアプラス」
  37. ジャパンギャルズ「からだにとどく食べる菌」
  38. 敬明「ハンバーガー用レッドバンズ 赤色、ピンク」(消費者庁リコールサイトにリンク)
  39. ロバ菓子司「釜蒸し蔵(消費期限2024/3/25~2024/3/28)」「釜蒸しケーキ(消費期限2024/3/25~2024/3/28)」「黒だべー(賞味期限2024/3/25~2024/4/6)」「さくらシフォン(消費期限:2024/3/25~2024/3/28)」
  40. ツバキ薬粧「発酵高麗あか人参」
  41. 薫製倶楽部「倉敷ソーセージ(ほそびき)」「金太郎ソーセージ(ほそびき)」
  42. イオン「トップバリュ ベストプライス」回鍋肉の素、麦麹使用でふんわり肉まん、麦麹使用でふんわり肉まん・あんまん、麦麹使用でふんわり肉まん・カレーまん、麦麹使用でふんわり肉まん・ピザまん、高菜ピラフ
  43. ワップ「レッダムプレミアム」
  44. 丸井伊藤商店「どぶろくおかめ赤」(300ml 720ml)
  45. 郡司味噌漬物店「紅糀味噌 500g」「紅糀合わせ味噌」「郡司合わせ味噌」
  46. お茶元胡蝶庵「とろける桜生大福」「平クッキー桜」「クッキー100g桜」「桜カステラ」「桜まんじゅう」「桜ダコワーズ」

今のところこの46社の情報を見つけられました。

紅麹は天然の麹菌の一つ

今回の騒ぎで「紅麹」について誤解している人がいるようなので説明を追加しておきます。まず、紅麹は天然の菌であり、基本的に有害物質ではありません。

よって「紅麹が入っている大変だ!」とならないようにご注意ください。念のため、手元の電子辞書に乗っている情報を転用しておきます。

紅麹

紅麹は清酒や味噌に用いられる麹菌の仲間で、紹興酒などの醸造に用いられます。中国では消化を助け、血行をよくする漢方薬として古典医学書にも記載されていますし、沖縄では病後の滋養食として王侯貴族に珍重された「豆腐よう」に使われています。

栄養成分としての働き

紅麹には血圧調整の働きがありますが、その有効成分はγーアミノ酪酸です。γーアミノ酪酸は脳内に多く存在する抑制性神経伝達物質で、体内ではグルタミン酸から合成されます。

血圧の上昇を抑制するだけでなく、顕著に下げる働きがあり、高血圧に有効です。またメラニン生成を抑制するので、日焼け止め外用としても効果があります。なおγーアミノ酪酸の効用は厚生労働省で認定され、特定保健用食品の「関与する成分」の一つになっています。

紅麹には、このほかモナコリンKというコレステロール合成阻害物質が含まれています。動物実験では悪魂コレステロールを下げる働きが認められ、高脂血症への適応も期待されます。

食の医学館より

シトリニンは検出されず

今回犯人と目されているのは「紅麹」ですが、小林製薬がまっさきに疑った、紅麹が作り出すカビ毒「シトリニン」は検出されていません。

「シトリニン」について手元の辞書で調べたものの記載がなかったので、wikiから引用します。

シトリニン(citrinin)は、HetheringtonならびにRaistrickによって1931年にPenicillium citrinumの培養液から単離されたマイコトキシンの一種である。以後、穀物やチーズ、日本酒、赤色色素といった人間の食品の生産において使われる様々な菌によって産生されることが明らかにされている。シトリニンは市販の紅麹米からも見出されている。

毒性

シトリニンは試験された全ての種において腎臓毒として作用するが、その急性毒性には差異がある。シトリニンは家畜において真菌性腎症を引き起こし、ヒトにおけるバルカン腎症や黄色米熱の原因と考えられている。

シトリニンは生物学研究の試薬として使用されている。シトリニンはミトコンドリア透過孔の開口を誘導し、呼吸鎖の複合体IIIを妨げることによって細胞呼吸を阻害する。

シトリニンはヒトの皮膚を透過することができる。農業あるいは生活環境における皮膚接触後に顕著な健康リスクはないとはいえ、皮膚接触は避けなければならない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/シトリニン

シトリニンが腎障害を起こすことは明らかであることから真っ先に検出すると思ったでしょうね。しかし今現在、未知の成分が検出されたという発表しかありません。

一刻も早い原因の解明が待たれます。

1名死亡の可能性(2024/3/26追記)

「紅麹」サプリによる「腎障害」がおこり、透析で入院どころか、死亡していた可能性が出てきました。ソースはこちらです。

「紅麹」サプリ健康被害、死亡につながった可能性がある事例1件判明…腎疾患が悪化し2月に死亡

小林製薬は26日、「 紅麹べにこうじ 」成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、死亡につながった可能性のある事例が1件判明したと発表した。一連の問題で、死亡原因となったことが疑われる健康被害は初めて。これまで分かっていた26人に加え、新たに約50人の入院事例があることを明らかにした。

 死亡した人は、2021年4月から24年2月まで、自主回収の対象となったサプリ「紅麹コレステヘルプ」を通信販売で購入し、摂取していた。これらの一部には、小林製薬が健康被害の原因とみている成分の入った商品が含まれていた。腎疾患が悪化し、2月に亡くなったという。遺族の意向で、年齢や性別、住所、詳しい死因などは非公表としている。

 遺族は今月23日午後9時頃にメールを送信していたが、小林製薬は25日夜に開封し、事態を把握した。同社にはメールだけでも25日時点で約3600件が寄せられており、「内容確認に時間がかかっている」(広報)としている。

後略

読売新聞:2024/03/26 11:55

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240326-OYT1T50047/

これはいよいよ大変なことになってきました。

スイスでは食品使用が禁止されていた

「紅麹」は古来からある天然の菌であり、日本だけでなく中国でも使われていました。しかし「紅麹」の中には、人体に有害な「シトリニン」という腎障害を起こすカビを作る種類があり、そのため、スイスでは基準値が定められ、食品への使用が禁止されているそうです。ソースはこちら。

色鮮やかで健康素材として注目の紅麹菌、毒をつくり腎臓病引き起こすものも…スイスでは販売禁止

紅麹べにこうじ は、米などの穀類にカビの一種の紅麹菌を繁殖させてつくる。鮮やかな紅色が特徴で、伝統的に様々な食品に使われてきた。沖縄の滋養食として親しまれている「豆腐よう」や紹興酒が代表的だ。

近年は、健康食品の原材料としても注目が高まっていた。コレステロールを減らしたり血圧を低下させたりする作用のある成分が含まれているためだ。小林製薬は独自の発酵法による菌の大量培養に成功。紅麹をサプリメントや食品の原材料として、食品メーカーなど52社に供給していた。

ただ、紅麹菌の中には「シトリニン」というカビ毒をつくり、今回の問題と同様に、腎臓の病気を引き起こすものも存在する。欧州では紅麹に由来するサプリの摂取が原因と疑われる健康被害が報告され、欧州連合(EU)は食品に含まれるシトリニンの基準値を設定。スイスでは紅麹を含む食品の販売は禁止されている。紅麹関連製品の自主回収を受け、記者会見で頭を下げる小林章浩社長(手前から2人目)(22日午後6時2分、大阪市中央区で)=金沢修撮影

 小林製薬は、今回の健康被害の報告を受けて製品の成分分析を行った結果、シトリニンは検出されなかったとしている。一方で、「意図しない成分が含まれる可能性が判明した」とした。

 小林製薬と共同で紅麹のゲノム解析を行った奈良先端科学技術大学院大学の金谷重彦教授(生物情報学)は、「小林製薬の紅麹には毒性のあるシトリニンを作る遺伝子が存在しない。ほかの微生物が混入した可能性があり、毒性物質が生合成された過程の解明が重要になる」と指摘している。

読売新聞:2024/03/25 20:57

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240325-OYT1T50185/

毒性のある「シトリニン」を作らない紅麹なのに、どうしてこのようなことになってしまったのでしょうか。一刻も早く原因を突き止めて欲しい。

そして小林製薬製造の紅麹を使っている企業への対応も急いでほしいですね。

紅麹原材料の製品は170社以上(2024/3/27追記)

こんなに増えるのは流石におかしいと思うのですが。ソースです。

【速報】小林製薬の紅麹原料の製品は170社以上 専門家の意見聞き対応検討へ

政府は27日、小林製薬が製造した紅麹を原料としたサプリメントの健康被害に関する関係省庁連絡会議を開き、この中で、小林製薬の紅麹を原料とする製品を扱う会社が170社以上あることが報告された。 その上で、週内をめどに薬事食品衛生審議会の新開発食品調査部会の下に設置された調査会を開催し、この170以上の会社が扱う紅麹原料製品への対応について、専門家の意見を聞いて検討することを確認した。

yahooニュース(FNNオンライン):3/27(水) 17:19配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/7343726140ba971be225504d7357caa4981e1ddc

「プベルル酸」検出

調べた結果、「紅麹」サプリから「プベルル酸」という成分が検出されました。しかしこれが犯人だと確定しているわけではない状態です。謎は深まるばかりです。ソースはこちら。

「プベルル酸」は「紅麹」サプリ用9・3トンの一部に含有か…大阪工場で昨年4~10月に製造 

 小林製薬(大阪市)の「 紅麹べにこうじ 」成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、被害を招いた可能性が高いのは大阪工場(同市)で製造されたサプリ用の紅麹原料だ。原料は昨年12月まで同工場で作られていたが、原因として浮かぶ青カビ由来の天然化合物「プベルル酸」は本来、生産ラインに存在しない。なぜプベルル酸が含まれていたのか。同工場の衛生管理の実態解明がポイントになる。

2023年に小林製薬の大阪工場で作られた紅麹原料は18・5トン。このうち2・4トンは同社のサプリ「紅麹コレステヘルプ」などとして、岐阜、富山両県内の工場で加工された。残る16・1トンは食品や化粧品のメーカーなど52社に販売された。内訳は9・2トンが食品の着色や風味付け用で、6・9トンがサプリ用。プベルル酸が含まれていた可能性があるのは、この6・9トンと自社のサプリ用2・4トンを合わせた9・3トンの一部だ。

小林製薬がサプリを発売した21年以降に保管していた原料のサンプルを調べた結果、大阪工場で23年4~10月に製造した分にプベルル酸が含まれていることが判明。同社は同工場で生成されたか、混入した可能性が高いとみている。プベルル酸は毒性が強いとされるが、人体への影響は不明だ。

 プベルル酸は同工場の生産ラインには本来存在せず、どの製造工程で入り込んだかを特定する必要がある。

 小林製薬は、繊維メーカー「グンゼ」(大阪市)から紅麹事業を譲り受け、16年に大阪工場で原料製造を開始。同工場は1940年に操業を始め、2023年12月に建物の老朽化で閉鎖されたが、製造設備は子会社「 梅丹めいたん 本舗」の和歌山工場(和歌山県紀の川市)に引き継がれ、今年1~3月に原料を製造・出荷していた。和歌山工場の出荷分に問題はないとみられるが、小林製薬はこの工場に残る製造ラインを使ってプベルル酸の生成や混入の可能性を調査している。

 今後は大阪工場の衛生管理の解明がカギとなる。食品衛生法は知識や技術習得、原材料の安全確保に努めなければならないと定めている。大阪工場では原料の製造ラインを5、6人が担当。安全管理者が定期的に巡回して確認し、現場の担当者には少なくとも月1回の衛生管理教育を行っていたという。同社は「きっちりルールを定めて運用できていた」と説明している。

 一方、同社には消費者などからの問い合わせが殺到しているが、対応は追いついていない。同社によると、3月28日時点で110回線で電話相談に応じていたが、対応できたのは3割程度。4月4日からは280回線を確保し、対応率は50~80%に改善されると見込んでいる。これまでにサプリを摂取した5人が死亡、114人が入院、約680人が通院(予定を含む)していることが判明しており、対応件数が増えれば、さらに被害把握が進むとみられる。

読売新聞:2024/04/01 10:12

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240401-OYT1T50019/

紅麹事業が「グンゼ」から譲り受けていたとは知りませんでした。それにしても「プベルル酸」についての情報が少ない上、毒性が強いと言われていても人体への影響がどの程度なのかもわからないというのはまいりましたね。

時間が経って冷静に考えると、「紅麹サプリ」を飲んでいた人に被害が出ているわけですが、どの程度の量をどれくらいの期間飲んでいるかとかその辺りも調査しないとわからないことがたくさんあります。小林製薬にはさらに調べてもらいたいですね。

厚労省、紅麹を原料として使っていた173社からの健康被害報告なしと発表

問題とされている小林製薬の紅麹を使っていたという173社の調査を終えたところ、健康被害報告はないと発表がありました。ソースはこちら。

小林製薬「紅麹」サプリ健康被害問題 原料供給先の173社「健康被害の報告なし」

小林製薬の「紅麹」を含むサプリを摂取した人が健康被害を訴えている問題で、厚生労働省は原料を入手している173社について、健康被害の報告はなかったと明らかにしました。  

小林製薬の紅麹サプリをめぐっては、4月4日時点でサプリ摂取後に腎疾患などが疑われる5人が死亡。入院者数は196人で、医療機関を受診した人は1120人となっています。

厚生労働省は小林製薬の紅麹原料を入手している企業173社に自主点検と報告を求めていましたが、いずれの企業からも過去3年間に医師からの健康被害が報告された製品はなかったと明らかにしました。

厚労省は小林製薬から紅麹原料を購入した52社の製品も含め、現時点で小林製薬のサプリ3製品以外は食品衛生法に違反する状況ではないと判断しているということです。

MBS:4/6(土) 7:57配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/20bb2b4b7e71059c1095eb0c4eb98a28fe4954a7

この発表を持って「紅麹」自体にはなんの問題もなかったと判断して良いですね。

ということは、小林製薬の「紅麹サプリ」にのみ問題が発生した・・・となるわけですが、「プベルル酸」の有害性が「腎不全」を起こすほどのものだと確定しているわけではないため、まだ原因は不確定と言って良いでしょう。

紅麹は潔白

昔から使われている「紅麹」にはなんの問題もないとなりました。今でも麹を使ったお味噌汁を飲んでいます。そして飲んでいた紅麹を使った「澪」も気にする必要はなかったとほっとしています。

しかし小林製薬の「紅麹コレステサプリ」や「ナイシヘルプ」などが原因とされている「腎障害」については原因不明のまま。

一体何が原因だったのか?とても気になります。

最後にひとこと

私も色々なサプリメントを飲んできました。なので今回のリコールにはかなりびびっています。というのも、中高年となり、なかなか痩せられないことが悩みで「飲んでみたい」と思っていた製品が含まれていたからです。

しかし、「サプリ」に頼る前に、食事を改善することや少しでも運動するなど、自分でできることをもっと真剣に取り組んで、それでも病的な問題があるのならまずはかかりつけ医に相談するなどして、サプリメントに頼るのは最後にしようと思います。

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